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テセウスの船でたべてあげる。|らしくない行動でも自分は失わない

節約を始めると、「自分らしくない」と感じる瞬間があります。

自販機のコーヒーをやめる。ガチャを回さない。夜の缶チューハイを我慢する。どれも小さなことですが、「こんな自分、本当に自分なのか?」という妙な違和感があります。

でも今の私は断言できます。らしくない行動をしても、自分は失われない。

2025年7月、貯金ゼロからスタートして、2026年1月時点で46万円貯まりました。変えたことは9つだけ。でも振り返ると、考え方も、お金の使い方も、見た目まで——ほぼすべてが入れ替わっていました。

ここで思い出したのが「テセウスの船」という哲学的なパラドックスです。腐った板を一枚ずつ新しい板に交換し続け、全パーツが入れ替わった船は、果たして元の船と言えるのか?

そしてもう一つ、絵本『たべてあげる。』の恐怖。楽な方へ逃げ続ける「小さな自分」が、いつか本当の自分を食べて乗っ取ってしまう——あの感覚です。

この記事では、15年で450万円を溶かした浪費家が、どのようにして半年で46万円貯める人間になったかを正直に書きます。変わることを躊躇っている方に読んでほしいです。


目次

たべてあげる。から学んだ未来への恐怖感|900万円損失の可能性

18歳から33歳まで、毎月3万円をソシャゲに課金し続けました。15年で450万円です。我ながら引きます。

「このまま15年経ったら?」と計算してみました。

娘たちが大学受験を迎える頃、私は49歳。さらに450万円が消えて、累計900万円の損失。その時に「金がないから無理」と言う親に、絶対になりたくない。 でも今のままなら確実にそうなる。その想像が本当に怖かった。

もう一つ、引き金になった絵本があります。

たべてあげる。』というホラー絵本です。食べ物の好き嫌いをする男の子の前に、自分そっくりの小さな男の子が現れ、嫌いな野菜を代わりに食べてくれます。その子はどんどん大きくなって、最終的には主人公を食べて乗っ取ってしまう——という話です。

読んだ瞬間、ゾッとしました。私の中にも、ガチャを回したい自分、ストロングゼロを開けたい自分がいる。放っておくと、そいつにまた人生を乗っ取られる。

だから変わるしかなかった。


自分を書き換えた9つの習慣

① 毎日自販機コーヒー3杯 → 激安コーヒーを持参【ラ・ムー】

仕事の日は最低でも3杯、月8,000円を自販機に入れていました。それをラ・ムーのプライベートブランドコーヒー(30本約1,400円)と自宅の水に変えて、飲み物代が10分の1以下に。

最初は「安物のコーヒーは飲めないよな」と思っていましたが、慣れてしまえば何てことはありません。持参する習慣自体がモチベーションになりました。

削減額:月6,600円 / 年79,200円

近くにラ・ムーが無い方はこちらからどうぞ。最安値のコーヒーを探しました。
この自販機を辞める習慣って一番変動費で大きな変化になります。

② ソシャゲ課金 → 数カ月に1冊、メルカリで本を買う

ガチャを回すことが「経済を回すこと」だと本気で信じていました。でも冷静に考えたら、データが消えたら何も残らない。今は数カ月に1度、メルカリで1,500円くらいの本を買う程度です。知識やスキルが残る方が、よっぽど自己投資。課金をやめてから当たり前ですが貯金ができるようになりました。

削減額:月30,000円 / 年360,000円

③ 毎晩ストロングゼロ+ハイボール2杯 → 無理のない範囲に減らした

実家が「酒はガソリン」という家庭だったので、抵抗なく飲酒が習慣になっていました。毎晩ストロングゼロ1本とハイボール2杯。月1万円近く使っていた計算です。

今も完全にやめてはいませんが、無理のない範囲で、たまに自分で買う程度に落ち着いています。もらい物があればそれで十分という感覚になりました。「飲酒無課金プレイ」ができるようになった、という感じです。

飲む量が減ったことで体調も良くなり、朝の目覚めがスッキリ。朝4時起きができるのもこのおかげかもしれません。

削減額:月7,000〜10,000円

④ お金は使い切るもの → 未来の自由を得るツール

給料日までにお金を使い切るのが当たり前でした。「お金を持っていると急な出費が来る。常に使っておけば急な出費なんて来ない」——今思えばとんでもない理論ですよね。これはただ単に支出を把握できていなかっただけです。

今ではお金は未来の選択肢を増やすツールだと考えています。貯金があることで、急な出費にも慌てず対応できるし、やりたいことにチャレンジする余裕も生まれました。

⑤ 車ローンを長期分割 → ろうきんへ借り換えで利息カット

車をネクステージで購入した時のローン。返済のほとんどが利子に消えている状態でした。介護施設の超超刻みくらい細かい分割です(ニッチな例えですみません)。

それに気づいてからろうきん(労働金庫)に借り換えを実施。返済期間も返済額も減りました。どこで借りるか、見直しをするかで大きく変わると実感しました。貯金がないから分割に頼る→利子が増える、この悪循環を断ちたくて今は貯めることを優先しています。

⑥ ATM手数料を気にしない → 手数料は悪、絶対に払わない

1回150円のATM手数料を平気で払い、しかも1,000円だけ下ろす日もありました。150円×4回×12カ月=年間7,200円を手数料に捨てていた計算です。

今は複数口座を使い分けて手数料ゼロ。そもそも現金を使う場面が歯医者くらいしかないので、ATM自体をほぼ使わなくなりました。

⑦ 変に意地を張って損 → 意地を捨てて得をする

お金もなければこれといって自慢できることもなく、ただ年だけ取っていく危機感がありました。意地を張るのって、コンプレックスや自信のなさの表れだったのかもしれません。

貯金ができるようになった自信がついたら、人の話を素直に聞けるようになったんです。意地を捨てると、自然と周りも助けてくれるようになりました。

⑧ 未来が不安 → 未来が楽しみ

「年金もあてにならないこの国は、貧乏な人を見捨てる国だ」と本気で思っていました。今は少しだけ違う。自分の力で努力すれば報われる国なのかもしれないと、希望を持てるようになりました。

老後2,000万円問題も、第一歩は今この瞬間の小さな行動の積み重ねです。将来どれだけ自分が変われるか、それを考えるのが楽しみになってきました。

⑨ 見た目に投資 → 自然体(黒髪)でコストゼロ

以前は髪を染めていました。カラーリング代が半年に6,000円、時間もかかります。今はやめて自然体で過ごしています。「見た目に気を使わなくなった」ではなく、余計なものを削ぎ落としたという感覚です。


中身が入れ替わっても「コア」は変わらなかった

考え方も金銭感覚も、見た目まで変わった今、「以前の自分と今の自分は同一人物なのか」とふと思うことがあります。

おそらく、他人にはなっていません。もともと考えることは大好きな性格でした。ただその使い道が、今まではゲームを攻略することに向いていただけ。今こうして貯金をしているのも、娯楽の一環なのかもしれません。

攻略対象が「ゲーム」から「貯金・人生」に変わっただけ。無限の熱量と考えること、このコアは変わっていない。

テセウスの船のパラドックスに対する私の答えはこうです。

パーツが全て入れ替わっても、船の目的地が変わらなければ、それは同じ船だ。

私の目的地は変わっていません。娘たちに「金がないから無理」と言わずに済む親になること。そのために、パーツを入れ替え続けているだけです。

ただ浪費をしてた自分がいたのも事実です。小さなYAGIが私の中に潜んでるのも事実です。
一生その小さな自分と戦うのも人生だと思います。


よくある質問(FAQ)

Q1. 9つの習慣、全部一気に変えたんですか?

いいえ。2025年夏に「貧乏飽きた」と痛感してから、少しずつ変えていきました。最初に手をつけたのはソシャゲ課金と自販機コーヒーです。一気に変えようとすると反動が来るので、「一つずつパーツを替える」イメージがちょうどいいと思います。

Q2. 月の収入はいくらですか?

私(YAGI)の手取りは月24万円(年収420万円)。妻がパートをしているので、世帯では月32万円ほどです。ただ私自身は月24万円で生活費を考えるようにしています。固定費が月18万円なので、決してゆとりはありません。それでも半年で46万円貯めることができました。

Q3. ソシャゲをやめるのは難しくなかったですか?

最初は手が動きそうになりました。でも「このまま15年続けたら娘に『金がない』と言う親になる」という未来を想像したら、スッと引けました。恐怖は最大の動機づけです。なので精神論よりおススメのやめ方はこれです。
酒を飲みます→酔います→勢いでアンインストール
これで強引に終わらせました。

Q4. お酒は完全にやめたんですか?

やめてはいません。無理のない範囲で、たまに自分で買うこともあります。ただ「もらい物があれば十分」という感覚になったのは確かです。完全禁酒より「無理のない減酒」の方が長続きすると実感しています。
飲む量を100→1にできても1→0は難しいって感じです。

Q5. 結局、何から始めればいいですか?

削減額が大きくて、心理的ハードルが低いものから手をつけるのがコツです。私の場合は自販機コーヒーでした。「たった月6,600円?」と思うかもしれませんが、この小さな成功体験が自信になって次の一手につながります。
これってまとめてコーヒーを買う→もってく→コーヒーは飲める。
なんでコーヒーを我慢して無いのでハードルが低いです。


まとめ:一枚の板を替えるところから始まる

9つの習慣、どれも特別なことではありません。誰でも今日から始められる小さな変化ばかりです。

「貧乏から抜け出したい。でも何から始めればいいか分からない」という方は、まずはどれか一つのパーツだけ入れ替えてみてください。

失敗しても大丈夫。私も何度も失敗しましたが、敗北はしていません。

テセウスの船は、一枚の板を替えるところから始まります。

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